修学旅行4日目です。今日はトリノです。
ドン・ボスコは,本をよく読み,勉強熱心な少年でした。しかし生活が大変苦しかったため,一番上の兄に,本を読むことも勉強することも咎めらました。大きくなるにつれてその確執は大きくなり,家を出ます。
始めは奉公に出ましたが、才能を認められ,神父様のもとで生活するようになります。これが彼が神父を目指すきっかけとなります。
神父になったドンボスコは,トリノでの任務に就きました。
コンソラータです。ドン・ボスコがトリノでお世話になったカファッソ神父様が眠っています。
その頃のトリノは,社会が荒れ,孤児が街にあふれていました。劣悪な環境で長時間働かされ、体調を崩す者、そのまま命を落とす者、逃げて街で盗難を繰り返す者が沢山いました。その姿を見て,ドン・ボスコは耐えられなくなります。
このままではいけない!と彼は自身の信念に突き動かされ,ある一人の少年との出会いをきっかけに,トリノのヴァルドッコ地区で「オラトリオ」を始めます。
オラトリオとは,教会の中庭に若者を集め,お腹をすかせている者にパンを分け与え,一緒に歌を歌い,一緒に遊び,勉強する憩いの場です。
この庭で,ドン・ボスコと若者達は,歌ったり踊ったり遊んだり・・・そして将来について語り合ったといいます。
また、彼らの健康的な自立のため、印刷所も開設し、そこで技術を学ばせ働かせます。
はじめは男子教育だけでしたが,先のモルネーゼのマリア・マザレロとの出会いがあり,女子教育も始まります。これが城星学園のルーツ,世界のサレジオ会・サレジアンシスターズの学校のルーツです。
オラトリオの経営,教会を建てる資金不足にも苦労したドン・ボスコですが,街の富豪家を説得し,信用と資金を集めます。
ベッキから母マルゲリータも呼び寄せ,彼女に子供達の世話も頼みました。
彼の印象的なエピソードがあります。
軽犯罪を犯し,収容所で生活していた若者達を,一日,郊外に連れ出して遊ばせてあげたいと彼は申し出ます。色々な人達や機関に「行った先で絶対に逃げて,また街で犯罪をするようになる」と大反対されます。それでも彼は実行しました。しかし,自由行動を行う中で逃げたかと思われる若者が出てしまいます。
彼らと語り合い,共に時間を過ごしたドン・ボスコは「必ず彼らは帰ってくる」と言います。すると,門限ギリギリ,裏切られたかに思われた瞬間,彼らは全速力で帰ってきました。「神父様が僕たちを信じてくれているから」と。
ヴァルドッコ地区内の聖堂には,ドン・ボスコ,マリア・マザレロが眠っています。
そんな説明を聴きながら,見学しました。
このトリノでは今でもドン・ボスコは人気者です。街にはドン・ボスコの銅像がいっぱいです。
アジジの聖フランシスコ聖堂のドン・ボスコ像です。
トリノのレストランでの昼食後、ローマへと国内線で移動しました。
ローマでは夕食後、ホテルに到着しました。
今日は移動が多く,疲れていると思います。明日のローマ自主研修にも備えて、今晩はゆっくりと休んでほしいと思います。